top of page

ゆ着(くっついていること)は意外と痛くないことが多い

  • 執筆者の写真: Yuki Miyabe
    Yuki Miyabe
  • 6月23日
  • 読了時間: 2分

ゆ着(くっついていること)による痛みは話題にでることがときどきある。確かに患者さんから聞かれることもあるし、自分からもゆ着があるから痛みが…などということも多い。


ゆ着の原因は多岐にわたる。子宮内膜症によるゆ着、過去の骨盤内感染(PID)によるゆ着、帝王切開後のゆ着、婦人科手術後のゆ着、虫垂炎などの外科手術後のゆ着などがある。どれも手術をするときには、ゆ着が酷いことになっていないか実はかなり心配している。


ところで、ゆ着は痛みの原因になるのかどうかと言うと、ゆ着だけ、つまりくっついていることだけで痛みが生じることはあまりない。その証拠に特にそんなにゆ着がないと想定して手術に望んた場合に、逆に酷いゆ着があって驚くことのほうが圧倒的に多い。


ではどんなときにゆ着によって痛みが生じるかというと、小腸や大腸などの腸管がゆ着をしてそれらが動いたとき、さらに引っ張っられるようなときに痛みがもっとも感じるのではないかと考えている。その証拠に食後に下腹部が痛くなったり張ったり、また便が直腸を通るときなど痛みを生じることがある。このような場合はもしかしてゆ着があるのではないかと想定して手術に臨むことにしている。


でも、手術をしてみてお腹の中をみて初めて小腸が腹壁にゆ着していたり、場合によっては手術ができないほど複雑にゆ着していることも稀にある。そんなときでも手術前の評価ではそんなに酷いゆ着をしていることはないだろうと判断していることが多い。患者さんも特に痛みを訴えることもないことが意外と多い。ゆ着があるかどうか、あるいはその程度は実際、手術前に正確に評価することは難しいと考えている。





関連記事

すべて表示
子宮後壁の大きな子宮筋腫とゆ着

子宮筋腫の中でも子宮後壁(裏側、背中側)に発生した大きな筋腫は尿閉の原因にもなり得るが、他にも注意することがある。それは子宮筋腫と周辺臓器のゆ着(くっつくこと)である。  そのゆ着は2つの理由によって生じる。  1つ目に、子宮後壁に発生した子宮筋腫は常に直腸と接していることが原因でゆ着が発生する。何年、何十年も子宮筋腫と直腸が接していたり、物理的に摩擦が起きたりしていると ゆ着が生じる場合がある。

 
 
手術後の痛み

腹腔鏡手術はきずが小さいことも特徴なので、つい手術後の痛みも少ないなどと患者さんに説明してしまいがちである。でも新都市病院の婦人科で手術を受けてくださった患者さんほぼ全員、術後は痛かった思い出があるはずである。手術後の痛みは患者さんにとって何も良いことはないので術後の痛みはできるだけ少なくするようにしたいと思ってはいる。手術後に最も痛いのは手術が終了し、麻酔から醒めた直後から数時間である。やっぱり

 
 
経過の長い子宮内膜症のゆ着のリスク

子宮内膜症のゆ着(くっついていること)は経過が長いとそのはく離(はがすこと)が難しくなることがる。子宮内膜症の病変は慢性炎症がおきていて、最終的にその部分は線維化して固くなっていることが多い。化膿した皮膚でもそのあとしばらく皮膚が固くなっているのと同じことである。つまり年齢の若い患者さんの子宮内膜症は経過が短くゆ着ははがしやすいことが多い。ただしまさに炎症がおきている状態なので出血はしやすい。一方

 
 

© 2025. All rights reserved by miyabe yuki. 

bottom of page