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手術後にチューインガム

  • 執筆者の写真: Yuki Miyabe
    Yuki Miyabe
  • 6月1日
  • 読了時間: 1分

 5年くらい前から手術翌日の朝から腹腔鏡手術の患者さんはほぼ全員チューインガムを噛んてもらっている(もちろん無料のプレゼントです)。

ミント系とフルーツ系の2種類を用意して患者さんに選んでもらう
ミント系とフルーツ系の2種類を用意して患者さんに選んでもらう

 術後からチューインガムを30分以上、1日3回以上噛むことによって腸の動きが活発になることを期待している。それにより術後腸閉塞の予防を期待している。10年ほど前から消化器外科、産婦人科でこの方法の有効性が多くの報告で肯定されている。

 

 婦人科腹腔鏡手術の腸閉塞の頻度はとても低いが癒着が酷いことや手術時間が長くなることもしばしばあり、手術を行う限りは0%にはならない。また一旦腸閉塞が発生してしまうとその治療に難航することがある。そして入院期間の延長、処置、再手術の可能性など患者さんには大変な苦痛が発生する。そのためあらゆる手段を使って腸閉塞の発生を限りなく0%に近づけたい。もちろん完全はないが腸閉塞の発生をチューインガムで予防できるのならとてもありがたく思う。でも最近はガムよりグミのほうが人気らしいので少し心配ではある。(https://president.jp/articles/-/81047?page=1)


 
 

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