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子宮内膜症の発生原因は?

​ いろいろな説がありますが、現在までのところ一つの説で説明することはできません。遺伝的素因の他に、人種差、生理が規則正しいことなどがリスクとしてあります。

 また中学生や高校生の頃から酷い生理痛があるとき将来の子宮内膜症の発生リスクであると言われています。そのため10代で酷い生理痛があるときは婦人科に受診することをおすすめします。

​子宮内膜症の症状は?

​  子宮内膜症の症状は痛み、また不妊症、チョコレートのう腫の悪性化(がんに変わる)です。

​主にこの3つの症状に対して治療を行います。患者さんの症状、年齢、妊娠希望の有無などによって治療方針を検討します。

​子宮内膜症の治療は?:薬物療法

​ 対症療法: 痛みにたいして鎮痛剤を内服します。

 ホルモン療法: 低用量ピル(ルナベルULD®など)や黄体ホルモン剤(ディナゲスト®)などを投与します。これらは妊娠希望のないときに主に用いられます。長期投与が可能です。また手術前(ときに後も)や早めに痛みをコントロールしたいときにレルミナ®などの偽閉経療法を投与することもあります。即効性は高いですが副作用の面から長期投与をすることができません

​子宮内膜症の治療は?:手術療法

​手術の適応は以下の4つと考えています。

  • チョコレート嚢腫が大きいとき、特に8-10cm以上あるとき、急に大きくなったとき。

  • 低用量ピルや黄体ホルモンで痛みのコントロールができないとき。

  • 不妊治療の治療の一つとして手術が必要なとき。

  • 40-45歳以上の患者さんにチョコレート嚢腫があるとき。

​​ もちろん、以上の4つに含まれていてもケースバイケースの判断、治療になることが多いです。患者さんの状況により最適な治療を考えます。詳しい手技は腹腔鏡下子宮内膜症手術に記載させていただきました。

​チョコレート嚢腫の悪性化(がんに変わること)

​チョコレートのう腫のある特に40-45歳以上の患者さんには手術をおすすめしています。大きさが小さくても年齢が大きくなるとともに悪性化のリスク(卵巣がんに変わること)は高まる可能性があります。またチョコレートのう腫は超音波検査でフォローしますが、チョコレート嚢腫は突然変化することがあり悪性化を予防できる手段ではない(つまりみているだけであり悪性化を予知できない)からです。特に卵巣がんは予後が悪い場合もあり、また治療は手術(特に大きな開腹手術、大規模なリンパ節郭清)、抗がん剤などの化学療法などが必要でありその後の生活を変えてしまうことがあります。もしも両側に卵巣を摘出せざるを得ない場合でも、手術後の女性ホルモン補充療法を

​行うことで更年期障害に苦しむことはなく、むしろ安定した更年期を過ごすことができます。

子宮内膜症とはどんな病気?

​ 子宮内膜症は通常は子宮の最も内側の壁に存在する子宮内膜やその類似した組織が子宮以外の場所(主に骨盤内)に発生してしまう病気です。これらから発生する血液や炎症物資にによって痛みや不妊症の原因になります。

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