top of page
検索

手術合併症が発生したとき

  • 執筆者の写真: Yuki Miyabe
    Yuki Miyabe
  • 2020年8月28日
  • 読了時間: 2分

更新日:9月6日

The patient going through a surgical complication need all the support she can get from family, friends and the treating staff. Although the surgeon responsible for a complication will naturally feel the embarrassment and sometimes will want to avoid the patient and family, this is not helpful to anyone. The surgeon should not withdraw from the patient unless asked. Time at the patient's bedside will help provide an important part of the emotional support which will be helpful in the psychological healing which must accompany the physical healing. The patient will appreciate that her original surgeon is with her at every step the process and has not abandoned her. (David B Redwine, Surgical Management of Endometriosisから)


合併症を経験した患者さんは、家族、友人、治療スタッフからすべてのサポートをできるだけ必要としている。合併症を起こした執刀医は当然恥ずかしさを感じるし、ときには患者さんやご家族を避けようとするだろうが、これは誰の役にも立たない。執刀医は、患者さんから求められない限りは離れてはならない。その患者さんのベッドサイドで過ごす時間は、感情的な支えにとても重要である。それは患者さんの身体的な回復に伴う心理的な回復に貢献する。患者さんは執刀医がそれぞれの過程において患者さんといつも一緒にいて、さらには例え合併症が発生したとしても患者さんから離れなかったことに感謝してくれるであろう。


 エビデンスやこれまでの経験からどんな些細な合併症をも0にする工夫はしているつもりだが未だ残念ながら0にはならない。同じことしているのに本当に申し訳なく思う。偉大なendometriosis laparoscopic surgeonであるRedwineの一節をいつも胸に刻んでいる。


 
 

最新記事

すべて表示
PMSと自分を責めてしまうこと

PMSでは生理前の身体的な不調に加えて、あるいはそれ以上に精神的な「自己嫌悪」に深く傷ついている患者さんがしばしばみられる。 「子供に些細なことで怒鳴ってしまい、自己嫌悪におちいる」 「仕事で小さなミスをしただけなのに、自分は価値のない人間だと感じてしまう」 「パートナーにひどい言葉を投げつけてしまい、後悔の念でどうしようもなくなる」  このように自分は本当はこんなネガディブな態度や発言はしたくな

 
 
外来をして手術をする:シンプルな1日

産婦人科の研修をさせていただいた最初の病院は午前外来、午後手術が基本的なスケジュールだった。割と少人数の産婦人科は現在でもこのスケジュールは多いかもしれない。最初の経験は仕事でも日常生活でも印象に残ることが多い。最初の病院での経験はこのような仕事割はもちろん、手術や外来での処置など今でも影響を受けていることも多い。  新都市病院の婦人科は月曜日、木曜日は午前外来、午後手術、火曜日と土曜日は外来のみ

 
 
子宮後壁の大きな子宮筋腫とゆ着

子宮筋腫の中でも子宮後壁(裏側、背中側)に発生した大きな筋腫は尿閉の原因にもなり得るが、他にも注意することがある。それは子宮筋腫と周辺臓器のゆ着(くっつくこと)である。  そのゆ着は2つの理由によって生じる。  1つ目に、子宮後壁に発生した子宮筋腫は常に直腸と接していることが原因でゆ着が発生する。何年、何十年も子宮筋腫と直腸が接していたり、物理的に摩擦が起きたりしていると ゆ着が生じる場合がある。

 
 

© 2025. All rights reserved by miyabe yuki. 

bottom of page