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子宮筋腫による痛み

  • 執筆者の写真: Yuki Miyabe
    Yuki Miyabe
  • 8月12日
  • 読了時間: 2分

 子宮筋腫は意外と痛みを感じることが少ない。むしろ痛みがないことが基本であると考えている。しかし子宮筋腫でもかなり強い痛みをを感じることがある。その原因には主に2つのパターンがある。

 

 1つは子宮筋腫の変性によるものである。変性というのは筋腫が通常ではない状態になってしまうことである。別にがんに変わるわけではない。変性もいくつか種類があって特に赤色変性といわれる変性が生じたときに痛みや発熱が発生することがある。妊娠中に発症することが多いが、分娩が終了すると軽快することが多い。しかし次の妊娠のときの再び痛くなることがあるので子宮筋腫を核出する場合が多い。また妊娠中に限らず変性による痛みが発生することがある。このようなときも最終的には手術を行う必要がある。


 2つ目は筋腫が大きくなってお腹を圧迫しているときに痛みが生じるときがある。これはおそらく大きくなった子宮が腹膜とぶつかって、子宮自体が痛くなったり、あるいは腹膜が刺激されて痛くなるものと考えられる。また痩せ型の体型の患者さんに痛みが生じやすいのでもしかしたら皮膚の知覚への刺激も生じているのかもしれない。このような痛みを生じ始めたらやはり手術が必要になることが多い。


 子宮筋腫で何らかの痛みが生じたら最終的には手術が必要になることが多い。

 
 

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