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チョコレートのう腫は子宮内膜症の一つのかたち

  • 執筆者の写真: Yuki Miyabe
    Yuki Miyabe
  • 10月18日
  • 読了時間: 1分

 外来で患者さんと話しているとチョコレートのう腫という言葉は一般的に結構知られていることに気づく。患者さんはなにかの機会に耳にしたことはあるということが多い。卵巣のう腫の一つにチョコレートのう腫がある。卵巣に発生した子宮内膜症である。子宮内膜症性のう胞ということもある。


 チョコレートのう腫は卵巣に発生した子宮内膜症病変から出血し、それが卵巣内に貯留し、袋(のう胞)を形成したものである。そのたまった血液は古くなると茶色くなり、あたかも溶かしたチョコレートのような色になる。チョコレートのようなと記載のある論文が1800年代にあるから驚いてしまう。


 チョコレートのう腫が初めて見つかってしまった患者さんにはまず子宮内膜症とは何か?、つまりチョコレートのう腫は子宮内膜症が卵巣に発生した一つのかたちであることをよく説明させてもらっている。子宮内膜症とチョコレートのう腫を結びついて理解してもらえたらと思う。

 
 

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