手術を続けるために
- Yuki Miyabe
- 2 日前
- 読了時間: 3分
お金に関する話題になってしまうので書こうか迷ったけど、同じような診療をしようとする若い先生の参考になったらいいなと思い書くことにした。最近の若い先生はしっかりしているのでこんな話題は当然のように思われてしまうかもしれないけど、ただ投資(株式指数に連動する株式がメイン)を継続してきた期間は比較的長いことだけは参考になるのかもしれない。
産婦人科医といってもいろいろな働き方がある。患者さんが最も遭遇するのは開業のクリニックや子宮がん検診の産婦人科医である。また日本では一般的には病院に勤務する産婦人科医が手術をすることが多い。さらには病院と言っても大学病院や自治体病院、あるいは民間病院などの経営の違い、あるいは規模もさまざまである。医師としてのキャリアや収入、生活もさまざまである。他の人のことはほとんど参考にならない。
産婦人科医になって6年目のころ、大学病院で内視鏡手術を専門として行うことが決まった。普通に考えて大学病院で保険診療で手術を専門にする医師が、手術によって経済的にそれほど豊かになれることは少ない。将来には不安がいっぱいであった。最近も同じような理由で消化器外科医不足が報道されていた。
しかし婦人科内視鏡手術に自分が夢中になり、患者さんが喜んでくれる姿をみるとなんとかして続けたいと思った。アルバイトをたくさんすれば患者さんのことからどうしても意識が離れてしまう。また患者さんの調子が悪くなってしまうとそのことばかり考えてしまい、とても個別株などを操ることなどはできない。手術をして患者さんを診つづける状況において、不動産投資や副業など自分はとても無理だと思った。それで必要なのは時間をかけたり、手間をかけない投資をすることであった。最初の頃は木村剛さん、その後は山崎元さんの著作に特に影響を受け、株価指数に連動する株式(インデックスファンドやETF)を中心とした投資対象とし約20年ほど続けている。この20年の間に新NISAやidecoなど税制上の後押しもあり、インデックスファンドは一般的な存在になった。

決して奇跡的なことが起こり得る投資法ではない。しかし仕事による収入と、時間をかけず、でも理論的に合理的であると思われる投資法を続けることができた。それによって自分のやりたい仕事、更にはそれに対して純粋に向き合うことができたのはとても幸運だったし、幸せであった。これからも少しでも長く続けることができるように努力したい。
(でもこういう話題が多くなるときはパフォーマンスが好調すぎることが多い…。)