自分の感性でおかしいな?と考える
- Yuki Miyabe
- 8月30日
- 読了時間: 2分
産婦人科医の仕事をしているときも、普段生活していくなかでも少しおかしいなって思うことがある。産婦人科医になって30年弱経つが大きく変わったことも多い。個人的な趣味として古い(30-100年前以上)手術論文を読むことがある。すると現代にもつながる普遍的な手技がすでにその時代に完成されていることを知る。一方、なぜこんな手技があったのかと驚いてしまうこともある。私がこの20年ほど行っている手術は実はそれほど変化は少ない。深部子宮内膜症の切除、子宮筋腫の核出、子宮摘出、骨盤臓器脱などの腹腔鏡手術は既に1990年代全前半にはそのコンセプトは報告されていた。その後術式が細かくモディファイされたり、ロボット支援下手術が導入されている。
しかしこの20年でも、そのときは皆がそれが良いと思っていたり、ある種の流行をしていた手技はいくつかある。そしてだれもがほどんと行わなくなってしまった手技もある。やはり廃れてしまった手技は今になって振り返ると自分もそのときに何か違和感というか、おかしいというか、しっくりこないと思っていたことが多い。それが医学的なエビデンスありとそれぞれ報告や論文がある場合でも。
やはり医学的な知識やエビデンスに基づいた診療は大切であり、私は男性産婦人科医なので客観的なアプローチでできるだけ診察する必要がある。でも例え勘違いであったとしても同時に自分の感性(本当に日常生活のレベルで)で何かおかしいなと思うことはないかと一度は主観的に考えてみることも大切だと思う。