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大きな子宮筋腫と子宮内膜症が合併したときの子宮全摘

  • 執筆者の写真: Yuki Miyabe
    Yuki Miyabe
  • 1月10日
  • 読了時間: 2分

大きな子宮筋腫や子宮内膜症が合併しているとき、手術、特に子宮全摘術の難易度は上がることが多い。


腹腔鏡手術は、お腹の中に炭酸ガスを入れて膨らませ、その限られた空間の中で作業を行う。しかし、子宮が大きく成長していると、お腹の中のスペースは物理的に奪われてしまう。


そこに内膜症による「ゆ着(臓器同士がくっついてしまう現象)」が加わると、状況はさらに複雑になる。子宮を鉗子で操作することが難しく、術野の展開が困難になる。またその術野の展開をしようと、はく離(組織をはがす)したり、子宮を鉗子でやや強く押したり、子宮筋腫を核出しようとする。これらの作業が、出血量の増加、手術時間の延長、あるいは尿管、膀胱、腸管などの他臓器損傷のリスクが増加する原因になる。


自分の経験では子宮が新生児頭大以上、かつ深部子宮内膜症が合併していると極端に手術(子宮全摘術)は難しくなることが多い。これまでに他臓器損傷の経験はないが、手術時間が延長(4-8時間)したり、出血量が500ml以上に増加した経験がある。


一般的に子宮が大きいだけなら何とかなることが多いし、また子宮内膜症でゆ着が酷くても子宮が大きくなければ何とかなることが多い。しかしこの2つが合併すると極端に手術の難易度が上がることが多い。


手術前にできることとして偽閉経療法(リュープリンやレルミナなど)を行い、子宮筋腫を小さくしたり、子宮内膜症の炎症を抑えて、少しでも手術をすすめるのに有利な状態にすることである。


あとは少し大げさになってしまうけど、このような状況の手術のときは、自分の経験や根気、精神の安定、体力などを最大限駆使して手術に立ち向かう。気合いは必要である。

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