有茎性漿膜下筋腫核出術の出血リスク
- Yuki Miyabe
- 4月7日
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更新日:7 日前
漿膜下筋腫は子宮漿膜下に発育する子宮筋腫である。名前の通り子宮漿膜(子宮の最も外側の膜の下に発生し子宮の外側に成長する子宮筋腫である。
特に有茎性(子宮筋腫と子宮本体の接合部が茎のようになっている)の子宮筋腫核出術は、茎を切り離せば核出できることがほとんどであり、また切離面も面積が小さいので容易に手術がすすむと思いがちである。
しかし、特に大きな(直径13-15cm以上)有茎性の漿膜下筋腫は子宮付着部との茎にかなり太い血管(特に静脈)が含まれている。その血管が破綻すると大出血してしまう可能性がある。これは大きな漿膜下筋腫を栄養する血管が全てその茎を通過しているためである。更には子宮筋腫核出後の子宮収縮による止血機序も働きにくく、わきあがるような出血が発生することがある。また子宮傍組織の静脈叢と漿膜下筋腫の周囲の静脈叢が連続して、さらに怒張している場合、あるゆる方向から出血が発生する。このような場合、縫合や凝固による止血も困難であり、最終的には圧迫しか止血方法がないことがある。
過去の症例報告でも数キロ以上の漿膜下筋腫の筋腫核出の際に3000ml以上の大量出血の報告は散見される。
もちろんこのような困難を極める有茎性漿膜下筋腫の核出に出会うことはそれほど多くない。しかし大きな有茎性の漿膜下筋腫を核出する際には、不用意に茎部の静脈にアプローチしないこと、フィブリンなどの血液製剤の準備、さらには即座に開腹移行ができる体制にしておくことが必要であると考えている。

