白浜久さんのこと、17歳の夏のこと
- Yuki Miyabe
- 2 日前
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7月18日に、ARBというバンドの元ギタリストで、ソロミュージシャン、あるいはコンポーザーである白浜久さん(享年69歳)が永眠された。
私が高校2年生のときにARBに白浜久さんが加入したことにより、その存在を知った。少年院の法務教官であったがその後退職、ミュージシャンへ復帰されていた。その異色の経歴や多彩な音楽性はもちろんのこと、文学的で社会的、そして少し過激でもある歌詞に惹かれていた。ARBの”One and only dreams”というアルバムの”悪の華”という曲の、その美しい旋律に同居する歌詞の内容にも驚いた。
当然「悪の華」なんて言葉はそれまで知らなかったけれど、高校指定の国語便覧を見ていたらフランスの詩人、ボードレールの詩集のオマージュであることを知った。それでフランスの詩集や小説を読み始めたのもなんとも懐かしく、医学部への勉強もはかどらず、もやもやしていた高校2年の夏休みを思い出す。
白浜久さんの曲は、その背景を理解できず、最初難解であったとしても(でもサウンドが良いからそれで十分楽しめる)、最終的にはいつも個々の人間への優しさにあふれていたと思う。いまの自分の仕事への態度も、少なからず影響を受けているのは間違いないと思っている。もちろん、それが十分に届いているかはあまり自信がないけれど。
白浜久さんの不在はとても淋しい。白浜久さんへの感謝と哀惜をもったままもう少し仕事を続けていきたい。
